公益財団法人 全日本剣道連盟 All Japan Kendo Federation

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剣道七段審査会(東京)2日目

開催日:
2017年11月28日(火)
会場名:
東京武道館
受審者数 合格者数 合格率 形再受審
606 142 23.4% 2

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審査員の寸評(実技)

 2日間、41歳から66歳までの審査(第2審査場)を担当しました。その中で、感じました事を申し上げます。

 一つ目は、立ち上がって攻め入りながら、自分の打ち間になる前にもう打ちを出してしまう事です。これはまだ機が熟さない前に、「とにかく打っておけば安心」という怖がった気持ちの現れではないでしょうか。これでは一番大事な、相手と合気になって攻防しあうという所が無くなってしまいます。

 二つ目は、逆に折角攻め入りながら打ちを出せずに下がってしまう、これも同じです。間合に入って下がらず辛抱して、機を作る工夫をする事が必要ではないでしょうか。心掛けて頂きたいと思います。

 三つ目は、左手の握りです。握りを緩めたり絞めたりと繰り返す方がおられました。これでは、緩めた瞬間相手に出られた時、一瞬対応が遅れる事になりますし、刃筋の狂いにもつながります。

 四つ目は面紐の長さと物見です。それぞれの場面で指導者となる七段は正しい着装を心掛けましょう。

 皆様の益々のご精進を祈念致します。

野口 愼一郎

審査員の寸評(剣道形)

 今回「形」審査を担当させて頂きました。できている人は演武が早く、更に良くできている人は動作にゆとりがあり、緩急強弱を心得て、ゆっくり、ゆったり演武をしています。

 一方、順序を間違わず、無難に演じようとしている人は、動作にゆとりがなく、準備不足の感があったように思います。これまでの修業の中で、どれだけ剣道形に取り組んできたかが如実に表れたと言えるでしょう。

 残念ながら、今回不合格者が出ました。部分的な誤りも然る事ながら、これまでの形に対する取り組みに問題が有る様に思います。

 次に、再吟味して欲しい点について幾つか申し上げます。

 ①目が打突部に向けられているので生気が無く、迫力に欠ける。②水月・胸部・右肺等、突く剣先の位置が定まっていない。③四本目の切り結びが高い等々です。「形のスケールは稽古と軌を一にし、その実力は形も稽古も同じである」と先達が申しております。形の重要性を再認識し、段位に相応しい形を身に付けて欲しいと思います。

遠藤 勝雄
*この記事は、月刊「剣窓」2018年1月号の記事を再掲載しています。

行事概要

行事名
剣道七段審査会(東京)2日目
開催日
2017年11月28日(火)
会場名
東京武道館
〒120-0005 東京都足立区綾瀬3-20-1
東京メトロ千代田線「綾瀬駅」下車 徒歩5分
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