公益財団法人 全日本剣道連盟 All Japan Kendo Federation

審査会

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剣道七段審査会(愛知)

開催日:
2021年05月15日(土)
会場名:
名古屋市枇杷島スポーツセンター

審査会結果

受審者数 合格者数 合格率 再受審者数
588 127 21.6% 3

合格者氏名一覧

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審査員の寸評(実技)

 5月15日(土)・16日(日)七・六段審査会が名古屋市で実施されたが、折しもコロナ感染拡大による緊急事態宣言が愛知県に発出(12日)された直後の開催となった。その影響もあってか七段では160名、六段では116名の欠席者があったが、全剣連では徹底した感染予防対策を行いながら2日間の審査会を無事に実施した。以下、実技審査の感想を述べてみたい。

 先ず当日の審査員研修会において、真砂 威副会長より審査における「審査の着眼点について」の告知文(『剣窓』6月号に掲載)の説明があり、特に高齢者および女性の技術的力量をどう評価するか、審査員相互間と全剣連の運営側とが認識を共有する事項についての説明がなされた。

 今回私の担当した審査会場では、七段が51歳から88歳、六段が46歳から84歳という高齢者であり、特に女性については年々受審者が増加していると感じた。この度六段以上の審査においては「有効打突」「理合」「風格・品位」などを総合的に判断すること、また『しなやかな身のこなし』というものを品位として、更に体さばきや攻防の理なども「持ち味」として評価することを掲げており、特に体力や俊敏性が低下した高齢者や女性への適正な審査を行う上で大変重要な事項である。

 さて実技審査で感じたことは、コロナ禍でのマスク着用によって掛け声が小さく、気迫が弱々しく感じたことである。剣道をする上において掛け声を大きく出すことは、気力を充実させ、気迫あふれる攻めから有効打突へ、そして残心へと繋がっていくものであり、マスクの着用が技術の向上を妨げているのではと案じている。ともあれ今回は七段合格者127名(合格率21.6%)六段合格者177名(合格率30.8%)という審査結果であった。

田村 徹

審査員の寸評(剣道形)

 名古屋市枇杷島スポーツセンターで行われた審査会で日本剣道形の審査を担当しました。結果、七・六段とも全員合格でした。

 昨年、福岡・兵庫・愛知・東京・(八王子)で七・六段の剣道形を担当致しましたが、今回はよくできていたと思います。今後さらなる精進のため、基本的なこと、細かい部分で目についた点を記します。
・上座の礼と相互の礼の理解。
・太刀を持った手を振らないように入退場する。
・帯刀時、木刀(特に小太刀)が水平に近い状態になっている。
・中段の構えから構えを解いたときの剣先が高い。
・脇構えのとき、左手首を曲げないこと。
・太刀二本目、仕太刀の「右手首の位置よりわずかに低く打つ」と『日本剣道形解説書』にありますが全般に高い。
・五本目、打太刀がすりあげられたとき「打太刀の刀は死に太刀となり…」と『剣道講習会資料』にありますが、すりあげの効果を十分に体現してほしい。
・七本目、打太刀は正面を打った後、木刀を脇にとらない。
・剣先の「延長」、「高さ」、剣先を「つける」、「顔の中心」等の理解。
・太刀の形から小太刀の形へ移る場合、仕太刀は「後退りに小太刀の置いてある位置に移動し…」と『剣道講習会資料』にありますが、迷わずに自信をもって行動する。

おわりに
 剣道形の稽古は指導者の指導を受けることが大切です。右記数点を列記しましたが、これらは指導者が剣道形を一見すれば即指導される基本的なことばかりです。自己の癖も含めて改め、今後のご精進を期待します。

西出 功
*この記事は、月刊「剣窓」2021年7月号の記事を再掲載しています。

行事概要

行事名
剣道七段審査会(愛知)
開催日
2021年05月15日(土)
会場名
名古屋市枇杷島スポーツセンター
〒451-0053 愛知県名古屋市西区枇杷島1-1-2
(1)名鉄 名古屋本線 栄生駅 徒歩10分、又は東枇杷島駅下車 徒歩5分(2)市バス (名古屋駅)5番のりば発 名駅11系統(名古屋駅ー名古屋駅)「枇杷島スポーツセンター」下車
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