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居合道七段審査会(三重)

開催日:
2016年06月10日(金)
会場名:
三重県立ゆめドームうえの
受審者数 合格者数 合格率
50 15 30.0%

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審査員の寸評(実技)

 この度6月10日(金)、三重県で行われた七・六段審査会についての所見を申し上げます。

 居合とは、鯉口から剣先が抜け出る鞘放れの一瞬が居合修業の大事と存じます。その一瞬に至るまでの気と呼吸の充実、脚の先から頭の先までの体のつくりと運用、脇の絞めから指の先、等々の基本的修錬の中から言い換えれば、「形から技、術から道へ」としての修業に繋がると思います。そのような観点から以下申し上げます。

《指定技・三本目 受け流し》

 抜き上げ時は刃が後ろ斜め上方となって上体をかばった姿勢となっているのだが、刃先の向き、体の囲いが不十分な人が多く、また切り下ろした剣先が自らの正中線右に残り、敵の左脇腹まで切り抜けていない受審者が目立った。

《指定技・七本目 三方切り》

 右の敵への抜き打ちは正面に対し脇を絞め手掛けをする筈のところが、抜き始めから手の内を絞め過ぎるため、右の敵への刃筋が斜面からあごとなる受審者が多く見られた。

《指定技・十一本目 総切り》

 受け流しと敵の左斜面からあごまでを一拍子で切る時、気と呼吸が切れ一連の動作とならない受審者が散見された。また、腰腹部を平に切れない人、両足が交差してしまう人も見受けられた。気、呼吸、手の内、軸足の更なる研鑽を求めたい。

 最後に老婆心ながら、七・六段という段位は斯道における重要な役割を担う立場の人であります。合格された人には祝意と同時に基本を忘れず稽古に活かしていただきたいと希望を致し、不合格の人には新たな修養の縁をいただいたと思い直し研鑽されるよう、強く期待し筆をおきます。

柳原 弘文
*この記事は、月刊「剣窓」2016年8月号の記事を再掲載しています。

行事概要

行事名
居合道七段審査会(三重)
開催日
2016年06月10日(金)
会場名
三重県立ゆめドームうえの
〒518-0131 三重県伊賀市ゆめが丘1-1-3
伊賀鉄道「上野市」下車、バスで20分
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