公益財団法人 全日本剣道連盟 All Japan Kendo Federation

審査会

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剣道六段審査会(青森)

開催日:
2018年08月19日(日)
会場名:
新青森県総合運動公園マエダアリーナ
受審者数 合格者数 合格率 形再受審
502 134 26.7% 6

合格者氏名一覧
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審査員の寸評(実技)

 異常気象・台風による大雨・土砂災害等が続く中、晴天に恵まれた新青森県総合運動公園「マエダアリーナ」において標記審査会が実施されました。青森での審査会は初めてでしたが、気象によるものか、地域性に起因したものか、はたまた剣道人口のせいか、受審者が少なかったのが懸念されます。

 合格された皆様、おめでとうございます。さらなる高みを目指してご精進ください。今回は残念ながら不合格となられた皆様、その原因はどこにあるのか、何が足りないのか、何を成すべきか等、師事されている先生の指導を仰ぎ次回に備えてください。

 さて、七・六段とも第1審査会場で審査いたしましたが、普段から真面目に正しく稽古されている方が多いように感じました。打たんがための癖のある方の記憶がありません。しかし、打てば受かる、と思ってか気合を入れたら直ぐに打って出る方が多く見られました。また、気合を入れたものの何もせず、相手の攻撃を待っているのが目立ちました。「攻め」を勉強してください。

 気勢を上げ気合を入れることだけでは攻めているとは言えません。そこからどう攻めて相手を誘い、引き出すかです。「攻めて・崩して乗って打て」と教えられますが「崩して」は構えや姿勢を崩すばかりではありません。心気を崩されたら、苦しくなって技を仕掛けてきます。また、「乗って打て」とは相手を起こさせて一瞬早く打て、ということです。相手を崩すためにどう攻めるか。相手が仕掛けてくるのにどう対処するか。自分は何ができるのか。何が得意か。ご自分の剣道を今一度省みてください。

 良い機会に有効打突を出せれば合格です。良い機会を作り出すために「攻め」を理解し、相手を確実に読む稽古をしてください。

宮原 昇治

審査員の寸評(剣道形)

 剣道の審査では実技及び日本剣道形を通して受審者の剣道技術(内面的技術を含む)修行の成果が評価され、次の段階への修行の手掛かりが与えられます。特に日本剣道形が課せられているのは、日本の伝統文化としての剣道の正しい伝承を期してのことも事実です。

 現代のスポーツや体育の立場から「形」はある一定の運動技能の定形化を図るもので個性を奪い、発展性の原理を無視し、課題解決の方法を形式化して無批判で受身的な学習、権威主義的、没個性的な鋳型に嵌め込むことであって問題があるとの指摘があります。

 今日の「競技剣道」ではややもすると「勝負」の観点に囚われて純粋な剣道の技術に対する志向性が失われ易くなる危険性を孕んでいます。「形」は一定の順序・法式に則って純粋な技の原理や筋道を自然のうちに体得させ、更に内面的にも深化させる仕組みです。一見非合理的、没個性的と思われる「形」の反復練習が、道を学ぶ「守・破・離」の結果として個性的で自由、能動的な技を体得させる日本的な技芸の修錬法の特色であることを再確認したいものです。

 審査員の目は「日本剣道形審査上の着眼点」に則って(1)形の順序に誤りはないか、(2)夫々の形および所作の留意点への気配りの如何。(3)「形」の錬度の程度等に注がれます。今回の「形」審査の実情からは改めて受審者の「形の基礎・基本」の再確認が求められました。

 例えば(イ)木刀の握り方(ロ)五方の構え、小太刀の中段半身の構え及び入り身の所作(ハ)打突の間合に進む際の速度及び気張った身体の上下動の問題(ニ)打突の間合の取り方(同一寸法の木刀による演武故に日頃の修練によって各自で軌道修正が可能の筈です)(ホ)先を急がぬ悠揚たる取組み方等々。

 結果は七・六段共に1名の不合格者が出ましたが、合格者全員が果たして高段者に求められる「形」の出来栄えだったのでしょうか。昇段合格に満足することなく謙虚に自己の「形」への取り組みについて反省し、更なる精進を期待するものです。

佐藤 成明

*この記事は、月刊「剣窓」2018年10月号の記事を再掲載しています。

行事概要

行事名
剣道六段審査会(青森)
開催日
2018年08月19日(日)
会場名
新青森県総合運動公園マエダアリーナ
〒039-3505 青森県青森市宮田字高瀬22-2
青森駅よりタクシーで約30分新青森駅よりタクシーで約40分
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