公益財団法人 全日本剣道連盟 All Japan Kendo Federation

審査会

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剣道七段審査会(愛知)

開催日:
2020年11月14日(土)
会場名:
名古屋市枇杷島スポーツセンター

審査会結果

受審者数 合格者数 合格率 再受審者数
520 89 17.1% 3

合格者氏名一覧

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審査員の寸評(実技)

 秋晴の好天の下、愛知(名古屋)審査がコロナ禍の中、感染防止策を確り取って粛々と実施された。

 さて、此の度、めでたく合格された方、残念ながら不合格となられた方、悲喜こもごもな結果となった訳ですが終始一貫して整然とした受審態度で臨んで頂き敬意を表する次第です。審査を担当し、以下所感を述べます。

◎合格基準の判断は有効打突の表現方法と内容の良否による
(一)、表現方法
○構え→攻め崩し(攻防)→隙を捉える→打突→残心
この一連の技術構造において①理合、②風格の表現は十分だったかどうか。
(二)、表現内容
○気剣体一致の打突
○技の錬度と質
 七・六段の高段者は特に「手の内の作用、強さと冴え」が求められる。技の切れ味・玄妙な味等の錬度と質が力量を表す。
○有効打突の要件、要素は適確に表現されたか
(例)・構え―左手の納まり、左足踵は適度に上げているか

  • 間合―打ち間を捉えているか
  • 機械―打つべき機会を捉えているか
  • 残心―身構え、気構えは十分か

 以上、審査員の目(判断)の観点から所感を述べました。皆様には今一度、審査内容を検討されて今後は高段者の登竜門を潜り抜けた自覚をもって、より一層のご精進、ご活躍を祈念申し上げて結びとします。

小坂 達明

審査員の寸評(剣道形)

 新型コロナウイルスの収束を見ない中、受審者皆さんがマスク・シールドを着装しての受審、大変な思いの中で稽古や形の稽古も思うに任せない状況であったことと推察します。困難な状況の中合格された皆さん誠におめでとうございます。形審査を担当しましたので所感を述べます。七・六段共に不合格者が出ました誠に残念な思いです。

 7名の再受審者の審査を実施しました。再審査受審のために十分な稽古をされてきたとは感じられない思いでした。今回の不合格の方々もしっかりと稽古を積んで再受審されることを強く望みます。

 七・六段共に修業不足の点が見られたので述べます。

 姿勢構えについて特に脇構えに多くの誤りが見られた「刃部の方向が自身の右下です」上、下、右等々様々な構えが見られた。

 間合が遠く打太刀の打突が打突部位に届かない

 特に太刀三本目剣先が水月・胸部に向かうことなく双方が天を突いている。

 七本目の気当たりも双方の剣先が胸部から外れ天を突いている。

 小太刀一・二本目構えの剣先の付け所、三本目仕太刀すりあげ・すり落とし・すり流し・すり込みの四つの動作が出来ないまま行動している。

 全体を通じて鎬の使い方が出来ていない。

 これら多くの欠点が見られ更なる修錬が必要と認められます。

 『剣道試合・審判規則』第12条有効打突の要件『充実した気勢、適正な姿勢、竹刀の打突部で打突部位を刃筋正しく打突し、残心あるものとする』とあります。これらの要件は全て剣道形に含まれています。剣道における有効打突を全うするには剣道形の修錬が最重要であります。常に有効打突の意識をもって修錬を続けることが大切なことであり打太刀仕太刀の役割をしっかり覚えて剣道人としての更なる修錬を続けて参りましょう。

岩立 三郎
この記事は、月刊「剣窓」2021年1月号の記事を再掲載しています。

行事概要

行事名
剣道七段審査会(愛知)
開催日
2020年11月14日(土)
会場名
名古屋市枇杷島スポーツセンター
〒451-0053 愛知県名古屋市西区枇杷島1-1-2
(1)名鉄 名古屋本線 栄生駅 徒歩10分、又は東枇杷島駅下車 徒歩5分(2)市バス (名古屋駅)5番のりば発 名駅11系統(名古屋駅ー名古屋駅)「枇杷島スポーツセンター」下車
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