公益財団法人 全日本剣道連盟 All Japan Kendo Federation

審査会

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剣道六段審査会(沖縄)

開催日:
2019年08月18日(日)
会場名:
那覇市民体育館

審査会結果

受審者数 合格者数 合格率 形再受審
78 24 30.8% 0

合格者氏名一覧
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審査員の寸評(実技)

 懸念された台風の影響も全く無く、剣道六段審査が那覇で実施されました。

 遠隔地であるという特殊性からか受審者は78名と少なく、一審査場での実施でしたが、人数は少なくとも全体的に技量のレベルは高く、合格率は30%を上回りました。特に女性の合格率が高く、6名受審で4名の合格であり、その立会内容も非常に立派でありましたことは特筆に値すると思います。

 その中で不合格になられました方の立会で気になりました点を申し上げます。それは、立ち上がりから相手と競い合う中で、自分勝手に打ち出す、あるいは、一本にする気では無い気迷いの打ちを出してしまっておられる。これは、恐いからとりあえず手を出しておこうという気持ちの裏返しです。良い打突になる訳がありません。

 それから、打ちっぱなし、受け止めっぱなしで終わってしまう、これは勿体ないことです。何故技を出して不成功だったら二の太刀、三の太刀を出せないのか、受け止めたら応じ技を出せないのか残念に思います。迎える気持ちでいけば、応じ技はできると思います。普段の稽古の中で心掛ければ身につくことだと思いますので、ぜひ修錬していただきたいと思います。

 無理・無駄・無謀な技を出さず、先の気分で相手を攻めて中心を取り、相手の備えを崩して、自分の間合いに触れたらすかさず技を出すよう精進していただきたいと思います。相手に打たれまいとするのではなく、「打ってみろ」の気持ちで、相手に向かっていくことが大事と思います。

 それから、着装で気になる方がいらっしゃいました。胴の下紐の縦結び、物見に合ってない面の着け方、面紐の長さ、袴の後ろ下がり等です。六段になれば地域の指導者になってきます。気を付けましょう。

 合格されました方は、常に言われることですが、今後が大事です。一つ上がったことで満足されることなく、また次の段階に向かっての更なるご精進を祈念いたします。

野口 愼一郎

審査員の寸評(剣道形)

 沖縄での剣道六段形審査を担当させて頂きました。

 受審者の皆さんは、令和最初の沖縄六段審査ということで、しっかり修錬を積まれ審査に臨まれたことと思います。

 審査は、形合わせをしないので、呼吸の合わないところも出てくるかと思いますが、修錬不足が散見されるとともに、五段合格の力で六段を受審したように感じられました。

 剣道形審査は、残念ながら26名中2名の不合格者が出ましたが、合格された方でも正すべき点が有りましたので今後のために気付いた点を記させて頂きます。

  • 一本目、仕太刀の木刀が相手に届いていない。
  • 二本目、小手の抜き方が小さい。
  • 四本目、切り結びが高すぎる。
  • 五本目、面を1本目と同じように打っている。
  • 七本目、胴を抜くとき相手から目が離れる。
  • 小太刀三本目、すり上げ・すり落とし・すり流し・すり込みの動作が出来ていない。

 多くの指摘をさせて頂きましたが、中には立派な剣道形を打たれている受審者もおられました。

 剣道形は気迫が大切と言われますが、間違ったやり方で剣道形を繰り返しても効果はあまり上がりません。先ずは正しいやり方を身に付け、その後、理合・気合・緩急強弱を意識すれば迫真の剣道形が行えるようになると思います。

 剣道は、生涯剣道と言われるように高齢になっても出来ます。しかし、強さをはじめ気品や風格・気位というものが備わった剣道を身に付けるためには剣道形が不可欠です。どうか、「日本剣道形解書」及び「講習会資料」を熟読するとともに修錬を重ね、気迫のこもった剣道上達につながる剣道形が出来るよう頑張って頂きたいと思います。

 皆様方の今後益々のご精進を祈念して寸評とさせて頂きます。

石田 健一
*この記事は、月刊「剣窓」2019年10月号の記事を再掲載しています。

行事概要

行事名
剣道六段審査会(沖縄)
開催日
2019年08月18日(日)
会場名
那覇市民体育館
〒902-0078 沖縄県那覇市識名1227
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