公益財団法人 全日本剣道連盟 All Japan Kendo Federation

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剣道八段審査会(東京)2日目

開催日:
2016年11月22日(火)
会場名:
日本武道館
受審者数 合格者数 合格率 形再受審
1,002 7 0.7% 0

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審査員の寸評(実技)

 1959名受審、合格者13名。今日指導の中核である皆さんにしては余りにも少なく剣道界の将来に不安さえ覚えます。毎回審査が終わると「厳しいですね」を耳にします。私はそうは思いません。他の競争試験と違い合格者数に制限の無い審査会です。合格された皆さんは「日本剣道の正しい普及と発展」に大いに尽力願いたいと思います。

 今回、一次、二次の実技を拝見し、私は受審者の皆さんに「技量」等に関して云々は申しません。受審資格、審査法全て平等、各々長年修業され自分の剣道を身に着けておられます。

 そこで過去の修業(稽古っ振り)を思い顧みては如何でしょうか?

 日本剣道は「攻めて・崩して・捨身」「隙が有ったらそこを打て、無かったら隙を作って打て」と私は師に教わりました。ただ自分勝手に調子で打っていませんか? 「上手く当たったら儲けもの」「意識から出た打突」は審査員の胸は打ちません。

 受審者の皆さんには年齢的にも「気の剣道」を求め今一度初心(基本)に返って修業されることを提案します。

 剣道の稽古で「基本」の大本は「日本剣道形」です。日本剣道形を大いに修錬され「呼吸・間取り・打突の機会」等習得《継続して修錬して下さい》、次に、「素振り」です、(竹刀が有るから剣道です、竹刀に大いに馴染んで下さい)、そして「切り返し」の実行(切り返しの修錬時雑念は浮かびません、無心になる最大の近道です)《一呼吸の一往復一本》。最後に「掛り稽古」(掛かり稽古は「先の技」を身に着ける宝です)。

 更には、師を求める「我以外皆我師」(武蔵)の心境。師の教えを受け自身で見えない点を謙虚に
修正しながら稽古の道筋を正す。「習い事は素直な心」からです。素直な心に還り立派な本体から出る剣道を作って下さい。その結果皆さん合格され日本剣道の正しい発展に繋がることを望むものです。新たなるご精進を祈念します。

田原 弘徳
*この記事は、月刊「剣窓」2017年1月号の記事を再掲載しています。

行事概要

行事名
剣道八段審査会(東京)2日目
開催日
2016年11月22日(火)
会場名
日本武道館
〒102-8321 東京都千代田区北の丸公園2-3
東京メトロ東西線・半蔵門線・都営新宿線九段下駅2番出口 徒歩5分*九段下駅混雑時は、1番出口をご利用下さい。
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