公益財団法人 全日本剣道連盟 All Japan Kendo Federation

審査会

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居合道七段審査会(山形)

開催日:
2018年06月08日(金)
会場名:
山形県総合運動公園
受審者数 合格者数 合格率
59 12 20.3%

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審査員の寸評

 6月8日(金)将棋の里、山形県天童市において開催された居合道審査会の所見を述べさせていただきます。

 まず今回の審査会は平成30年4月から審査内容が改正され、全日本剣道連盟居合のみから6本を7分以内となりました。

 着装や礼法は、居合道の精神に係る根本部分です。昇段審査は単に技術の良し悪しだけを見るものではありません。居合道に対する心構えも見られる場所なのです。心の乱れもあらわれますので隙の無い着装、正確で丁寧な礼法が要求されます。技前については、抜きつけ・切り付けが居合の生命であり、特に七・六段には手の内の冴えが要求されます。

一本目(前)

 正面の敵を一刀のもとに倒す手の内を生かした抜き付け・切り下しをすることです。手の内は抜き付け・切り下したときの柄を握っている手に現れます。極めたときの形が何よりも大切だということです。

四本目(柄当て)

 右足を強く踏み込むと同時に、鞘もろとも体当たりする気持ちで敵の水月を突くように激しく当てることが必要です。後ろの敵を突いたときに肩が上がっている人が見受けられました。

六本目(諸手突き)

 抜き打ちした時、左の足先が敵のほうに向いておらず外側に向いています。更に、向き直るときに受け流しに振りかぶっていない人がいました。

七本目(三方切り)

 右の敵に、体が前を向いたまま抜き打ちしている。左の敵を切り下したときの右足が正しく敵に向いていないなどの傾向がありました。

九本目(添え手突き)

 左の敵に対する一瞬の体さばきと抜き打ちで、切っ先があごの高さになっているか。右足をわずかに引いた「添え手突きの構え」になっているか。更に、血振りの角度と右手こぶしが左手より高くなっているかを見ています。

十本目(四方切り)

 右前の敵に対して強く柄当てすること。左後方の敵を突いた時の、右足さきの方向が不十分です。「脇構えになりつつ」を確実に表現することが大切です。
 すべての技について、仮想敵という見えない敵を観て切ることを、心掛けてほしいと思います。表現の違いはありますが、切る・突く・当てる際には、「踏み込む」となっています。ただ単に足を出してから切る・突く・当てるのではないことを理解してほしいと感じました。 

 終わりに、審査において何を求められているかを理解することです。解説書だけでなく、試合・審判規則の勝敗の決定、称号・段級位審査実施要領の段位審査の合否、を再確認してください。自分が研鑽すべき道筋が見えてくるはずです。一人でも多くの合格を願い寸評とさせていただきます。

久保 正男
*この記事は、月刊「剣窓」2018年8月号の記事を再掲載しています。

行事概要

行事名
居合道七段審査会(山形)
開催日
2018年06月08日(金)
会場名
山形県総合運動公園
〒994-0000 山形県天童市山王1-1
JR「天童南駅」下車 徒歩20分
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