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審査会

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居合道七段審査会(京都)

開催日:
2025年03月02日(日)
会場名:
京都市武道センター

審査会結果

受審者数 合格者数 合格率
88 23 26.1%

合格者氏名一覧
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審査員の寸評(実技)

 3月2日(日)、京都市武道センターにおいて居合道七・六段審査会が開催されました。

 審査に先立つ審査員研修会では真砂 威副会長の挨拶に続き、中谷行道専務理事からは昨今の事例を挙げられコンプライアンスに関わる話がありました。引き続き、草間純市居合道委員長より、審査員の心構えと遵守事項についての訓示、加えて審査は合理的な居合を判断基準とし、悪いところを列挙するのではなく、より抜きん出ているところを評価してほしい旨、話があり厳正に審査が行われました。

 今回の指定技は、七・六段共に同じで一・三・五・七・八・十一本目の六本。次のように視点を置き審査に臨みました。

「礼法」 自然体で気構え宜しく、隙なく泰然自若とした立ち居振る舞いであるか。

一本目「前」 鞘離れの瞬間、鞘が真横にならず甘い角度での鞘引きになっていないか。耳に沿った振りかぶりで切っ先が下がらず、切り下ろしが気剣体一致になっているか。

三本目「受け流し」 正座からの手掛けは手元が高くならず正しい対敵動作からの抜き上げになっているか。受け流しが受け止めるのではなく、一連の動作になっているか。

五本目「袈裟切り」 手掛けして攻めの動作から抜き出しているか。逆袈裟は正しい角度で切り抜いてから刀が返されているか。

七本目「三方切り」 前敵に対し、十分な気攻めから正確な足運びで止まることなく、右の敵に抜き打ちしているか。左・正面の敵への正確な足捌きと切り下ろし、攻めとしての左上段が出来ているか。

八本目「顔面当て」 柄頭が両眼の間を鋭く突いているか。後ろの敵に正対した時、右足はかぎ足になっていないか。腰が入った踏み出しから、鞘引きと同時に正確に水月が突けているか。振り向き時の足捌き、受け流しの振りかぶりが正しく出来ているか。

十一本目「総切り」 切り下ろしの正確な角度と切っ先の正しい位置づけ、また、切り結ぶ際に上体がぶれていないか。

以上の様なところを重視しました。

 「目付・手の内・抜き付け・切り下ろし・体捌き・血振り・納刀・残心」は各技に通じるものですから、これらの基本を絶えず見直し正確を期してください。また、高段になりますと慣れから生じる居合癖がつきます。個性と言えばそれまでですが、今回は、特に抜き付け、切り下ろし、納刀時にその癖が悪癖となって現れている方が見受けられました。

 合格者並びにあと一歩の方々も、今一度原点に立ち返り研鑽されることをお願いし、寸評といたします。

坂本 憲一
*この記事は、月刊「剣窓」2025年5月号の記事を再掲載しています。

行事概要

行事名
居合道七段審査会(京都)
開催日
2025年03月02日(日)
会場名
京都市武道センター
〒606-8323 京都府京都市左京区聖護院円頓美町46-2
市バス「熊野神社前」下車、東へ徒歩1分 市バス「京都会館美術館前」下車、北西へ徒歩3分
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