一般財団法人 全日本剣道連盟 All Japan Kendo Federation

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竹刀及び剣道具等の安全性・公平性に関するパブリックコメントの結果について

一般財団法人 全日本剣道連盟
竹刀及び剣道具安全性検討特別小委員会

公平性・安全性の確保を目的に、「剣道試合・審判規則」の一部見直しに向け、下記要領にてパブリックコメントを実施いたしました。ご意見の概要及びご意見に対する考え方は別紙のとおりです。
御協力ありがとうございました。

1.実施期間等

(1)意見募集期間:平成30年3月19日月曜日~平成30年8月31日金曜日
(2)実施方法:全日本剣道連盟ホームページ、「剣窓」の掲載等により周知を図り、入力フォーム、Eメール、郵送によりご意見を募集。

2.件数等

総件数は53件で、竹刀について48件、剣道具について49件、剣道着について40件でした*。ほとんどが賛成のご意見又は今回の見直し以外に関する参考意見でした。反対意見はありませんでした。

*お一人が複数項目にご意見を寄せられている場合、各々1件とカウントしています。

3.パブリックコメントに対する全剣連の考え方

ご意見の概要とご意見に対する考え方は別紙1のとおりです。なお、パブリックコメントや関係者のヒアリングの結果、ちくとう最小直径値を21mmに決定しました。別紙2をご参照下さい。

以上


別紙1

お寄せ頂いたご意見に対する全剣連の考え方、ご質問に対する回答は以下の通りです。

なお、ご意見・ご質問内容が共通するものをまとめたり、一部表現を変えていることもございます。ご容赦ください。

また、今回の改正案には直接関係ありませんが、非常に有意義なご意見も多くございましたい。ご参考までに末尾に記載しております。

ご意見(ア)竹刀について

ちくとう部の説明をお願いします。

ちくとう部は竹刀先端(先革を含む)より8.0cmの部分です。改正内容において剣道試合・審判細則第2条第2号(案)で、ちくとう部直径(竹刀先端より8.0cmのちくとう対角最小直径)と規定しております。
(注)ちくとう;契り等によって組み合わされた状態の4枚のピースをいう。(出典:竹刀及び剣道具規格)

ピースというカタカナは使用しない方がいいのではないでしょうか。

「竹刀及び剣道具規格(全日本武道具協同組合、日本武道用品工業協同組合 制作、全日本剣道連盟 公認)」の3ページⅡ-2.各部の名称(等)において、以前から使用している文言であり、皆様に理解を得ていると考えます。

最終直径値の計測位置を2箇所とすると歪な形状を防げるのではないでしょうか。

竹刀先端部とちくとう部の2箇所を測ることとしております。また、当初改正案では予定しておりませんでしたが、最終改定案では、「先端部をちくとうの最も細い部分とし、先端から物打に向かって、ちくとうが太くなるものとする」と明記し、目視による検査を行うことで歪な形状を防ぎます。

改正案は、検量等にも反映されるのでしょうか。それとも努力義務とするのでしょうか。

改正案に基づいて検量を実施いたします。

竹刀の太さですが、高校生以上は男女ともに同じ太さとなっています。重さが違うので先端部及びちくとうの最小直径を大学生・一般の男女共に1㎜太くしてもよいのではないでしょうか。
ちくとう最小直径値が一般男性で22mmは少し太すぎると感じました。

高校生と大学生・一般は、従来の例を踏襲し、差を設けていません。
ちくとう最小直径値は21mmとしました。詳しくは別紙2をご参照ください。

規定を厳密化し、実効力のあるものにするべきだと考えます。
また不正が発覚した場合のペナルティーとして使用者の所属団体・支部を公表するなど厳しい体制も必要であると考えます。

不正用具の使用は規則(第19条)に罰則を規定しております。
現状では、規則を超える罰則は考えてはおりません。

公平性というのであれば、大会において、大会本部が用意した竹刀を使い、試合させるべきではないでしょうか。または、カーボン竹刀にしてはどうでしょうか。

竹刀の使用について、試合者は竹刀を選択する権利を持っており、規則内では試合者の自由であると考えます。また、検査をすることで公平性を保てると考えております。

普段の稽古の方が規定外で危険性のある竹刀が多いのではないでしょうか。

全剣連主催の大会でルールを適用することで、改正内容に沿った竹刀が地区の大会や普段の稽古に波及していくことを期待しております。

対角直径値がどうして6.5㎝のところになるのか、説明してください。

本来は、先革のない先端部を計測することが望ましいですが、先革を取り外すことは容易ではありません。このため、対角直径値は先革のないちくとう部(先端より8.0cm)を計測することといたしました。当初は、先端より6.5cmとしていましたが、調査により8.0cmの検査でも6.5cmでの計測と同等の安全性が担保できることが確認されましたので、測定の正確性及び容易さ等を勘案して8.0cmとしました。先端部については、従来通り、先革を含んだ直径26㎜(男子、一般・大学生)とします。

先端より6.5㎝の対角直径値の規制の件について、その目的と効果に対して明確な記載がありませんが、この規制による安全性向上にどれほどの効果があるのでしょうか。

竹刀を操作しやすくするために、竹刀の先端部を過度に細くする傾向がみられ、試合中に破損する事例が多く発生しました。現行の先革含む先端部の対辺26㎜の計測だけでは、先革の厚みによって、ちくとうの太さにかかわりなく先端部の太さを調整することが可能なため、先端部が細い竹刀を排除できませんでした。このため、ちくとう部(先革がかからない8.0㎝)の対角を新たに測ることとし、一定の太さの確保を徹底していくこととしました。
また、今年度、要項での規格変更で実施した4大会(女子都道府県対抗・女子選手権・東西対抗・選手権)において、竹刀の破損・交換がなかった実績から、本改正案の効果があったと考えます。

7.5cmや8.5cm地点では細くても良いのでしょうか。また、竹横幅だけ広くして竹裏側厚みを削る等抜け道があると思いますが、それらについてはどのように考えていますか。

先端部より物打などが細くなっている竹刀が容易に折れる危険性があるため、上述のとおり「先端部をちくとうの最も細い部分とし、先端から物打に向かって、ちくとうが太くなるものとする」と明記し、検量において目視で判断いたします。また、細則(案)で安全性を損なう加工、形状変更を禁止するとともに、同様に検量において目視で判断いたします。厚みにおいては、使用者の安全性における常識を信頼することとしており、今回は検討しておりませんでした。

「鍔元から先端に向かって途中部分で先端部より細くしない」「竹裏側を大きく削らない」等、明記すべきだと考えます。

細則(案)において、「先端部をちくとうの最も細い部分とし、その他の部分は先端から物打に向かってちくとうが太くなるものとする」と明記し、竹刀検査では目視で確認いたします。

対角直径値が規定を満たしているが、断面形状が長方形や木刀ような竹刀は良いのでしょうか。

通常の竹刀同様厳格に検査をします。

ご意見(イ)剣道具について

面ふとん部について、「肩関節を保護する長さがあり」とあるが、表現が不十分ではないでしょうか。また、面ふとんが短い選手がいた場合はどのような措置を取るのでしょうか。(同様の意見複数あり)

装着時に面ぶとん部が、肩関節を覆っているかどうか、を見て判断します。肩関節を保護していない剣道具を使用している場合、試合後に審判員が注意するようにし、以降はその面を使用しないよう指導いたします。

「小手のふとん部のえぐりの深さ」という表現が難しく、わかりません。(同様の意見複数あり)

えぐりの深さとは小手ぶとん部の最長部と最短部の差です。

小手の長さについて、「1/2以上」でなくてもよいのではないでしょうか。また、えぐりの深さは特に規制は必要ないのではないでしょうか。(同様の意見複数あり)

安全を担保するため1/2以上としました。えぐりについては、深くすることにより、打突部位を小さくしている小手もみられるため、公平性の面から規定が必要であると考えます。

面布団、小手筒部の『衝撃緩衝能力』は数値化しないと規制できないのではないでしょうか。(同様の意見複数あり)

「竹刀及び剣道具規格」において、数値化されております。

武道具店に対しても注意していく必要があると考えます。

全日本武道具協同組会との意見交換をしており、改正案が決定いたしましたら徹底いたします。

経済的事情で剣道具の買い替え等、困難な方もいます。また同様の理由により既製品しか購入できない方は沢山おられます。こちらについて寛大な判断をいただければ幸いです。

現時点では、全剣連主催の大会にて適用していきます。稽古等では今般の改正等を参考に、各自の判断で安全性に配慮した剣道具をご使用いただきたいと存じます。

ご意見(ウ)剣道着について

剣道着のひじ関節の保護について、小手を装着し、腕を下げた状態で剣道着と小手の間から腕が見えないようにするという規則にしてはどうでしょうか。

改正案においても、ひじ関節の保護の安全性に問題はないと考えます。

袖が長すぎるものについてはどのように対処されるのでしょうか。

長すぎるものについては、審判員が安全性および打突部位を隠すなど公平性の観点から注意します。

剣道着の不公正をどのように点検するのでしょうか。

現段階では検査などは行わず、審判員が判断し、不適合なものは注意するようにいたします。

〔ご参考〕

今回の改正案とは直接関係ありませんでしたが、以下のような貴重なご意見も多く頂戴いたしました。今後の課題としてまいります。

竹刀の重量について

高齢者へ配慮し、竹刀の重量について見直し。(複数意見)・二刀の小太刀の重量の見直し。 など

カーボン竹刀について

カーボン竹刀は打たれると痛いので禁止すべき。・稽古では経済的な理由でよいが、試合では禁止すべき。 など

竹刀の柄について

柄革の折り返しの部分で重さを確保しているものもみられるので規制すべき。・小判型の竹刀は正しい握り方を覚えられるのでよい。・柄も丸いものに統一すべき。 など

竹刀の手入れ方法について

竹刀の手入れ方法について詳しく書かれた指導書が必要。

剣道具(部位)の名称について

剣道具の伝統を理解し、名称について深く考えることが必要。

用心垂について

突き技での事故の危険を防ぐために用心垂について研究すべき。(複数意見)

剣道着の厚さについて

薄い剣道着は安全性に欠けるが、熱中症対策にもなるので検討すべき。(複数意見)

数値化について

剣道着も数値化すべき。

素材について

痛みが軽減される素材での剣道具の製作の研究すべき。(複数意見)・先芯をゴム製で徹底してほしい。・面金の素材を変えることで竹刀の破損を防ぐことができるのでは。・化学繊維の剣道着は危険ではないか。 など

伝統・本質について

竹刀は刀の代用品であり、かけ離れたものであってはならない。・ポリカーボネートの面金の安全性などは理解できるが伝統を大事にしてほしい。・鍔、胴、面紐、胴紐、剣道着、袴や刺繍について、色や柄が華美で派手なものが多くみられる。(複数意見) など

認定制度について

全剣連が公認したものを使用するようにすべき。

指導について

全剣連からの関連団体や会員への注意喚起が必要。(複数意見)・面紐の長さや、着装の方法について指導すべき。 など

* また、現在改正を予定している「剣道試合・審判規則」は全剣連主催の大会に適用いたします。普段の稽古については、今回の見直しの趣旨を参考に安全性に配慮した竹刀・剣道具をご使用していただきたいと考えております。

以上


別紙2

ちくとう最小直径値の決定について

一般財団法人 全日本剣道連盟
竹刀及び剣道具安全性検討特別小委員会

ちくとう最小直径値については、パブリックコメント募集時、「22mm(男性/大学生・一般の場合)を暫定値として試行するとともに、パブリックコメント等を勘案し最終決定する」(パブリックコメント募集時の「別添」参照)としておりましたところ、以下のような状況に鑑み、21mm(男性/大学生・一般の場合)とすることを決定しました。

竹刀は、本来、4つのピースを組み合わせた四角い形状であると考えられますが、最近の竹の削り方の主流である、いわゆる立面削りという工法においては、対角は対辺に比べ若干細くなる傾向が見られました。また、竹刀は、購入時から時間が経ると使用等によって凹む特性もあります。このため実際の計測において、想定外の不合格が多数発生し、選手、武道具店の方々に混乱が生じました。

全剣連としてはこうした混乱を回避するため、激変緩和措置として、ちくとう最小直径値を、竹刀の安全性に問題ないと思われる21mmとするとともに、引き続き厳格な測定を続けることを決定しました。このことにより、今後、さらに円滑な大会運営がなされることを期待しています。

なお、全剣連は今後も、ちくとう最小直径値について常時研究を重ねてまいります。

以上

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