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平成17年12月号 第221回

全剣連会長  武安義光


  北の丸公園の木々も色付き秋も深まりました。大会のハイライトというべき、天皇盃を巡る全日本選手権大会を「文化の日] に終えて、剣道界の試合への活動は山を越し、これから錬成の時期に入ります。11月はまた多くの人が審査に挑戦する月でもあります。

充実した試合が連続した全日本剣道選手権大会

  第53回を迎えた全日本剣道選手権大会、かつてのような超大物とされる選手は見られない顔触れでしたが、粒の揃った勝負強い選手の健闘による活発な試合が連続し、見るものを納得させる試合が多かった大会でした。2階席まで埋めた観客を満足させた内容だったと思います。


  試合結果は長年の優勝候補であり、初出場で二位になりながら、その後二位1回、三位3回と優勝に手が届かなかった原田 悟選手が、9回目の挑戦で壁を破り天皇盃を獲得しました。地味ながら内容の濃い試合展開で群雄を下した見事な試合ぶりでした。


  また初出場で良く決勝まで進んだ内村良一選手には、若手剣士として今後の成長を期待させるものがありました。準々決勝戦に進んだのは実績あるベテランが多かったのですが、優秀選手賞の表彰を受けた大熊健司、村木英仁などの若手の活躍が見られたのは今後に期待できるものがあります。


  ところで勝負の結果を分析しますと、全63試合のうち70%の44試合が一本勝負、そのうち5分で決まらず延長で決まったのが35試合、一本先取して5分の時間切れで終わったのが9試合という状況です。また三本勝負になった試合19のうち、時間内に二本勝ちの試合が15試合と大部分を占めているのは目立ちます。また延長で勝負が決まった4試合のうち、一本先取された後に取り返して勝ったのは2試合のみでした。


  総体としてこの大会は、一本先取したものが勝つ大会で、三本勝負をうたいつつ、現状の5分に限った時間運営で一本勝負の大会になっていることが見られます。これでよいのかどうか、先般の東西対抗大会の経験も踏まえながら、どのような改善策があるか、今後検討したいと思います。


  さてこの大会は日本の剣道界を代表するものであり、さればこそ多くの有料の観客を魅了するのは、高いレベルの試合内容だけでなく、出場剣士の風格ある動作、態度、審判員による適格な判定、試合運営であり、さらには観客の応援など観戦における節度ある態度や、主催者による進行の適否、会場の雰囲気造りのための演出の巧拙など、すべてが相俟って大会の良否を決定することになります。


  このために主催者全剣連は過去の経験、実績をもとに毎年改善の努力を払ってきましたが、なお十分とは言えませんが、総合評価してみると、日本の武道を代表する大会として、今次大会はまずまず恥ずかしからぬ出来で、合格点は取れていると自賛していますが、いかがでしょうか。


  それにつけても剣道を代表する大会ということで、外国からの観戦者が目立ちました。主なところで韓国からの徐 専務理事以下10名、台湾からの20数名、イタリアの8名、中国北京市からの10名など、ほかアメリカ、オーストラリア、アルゼンチンなど多数の方が見えました。剣道の海外普及に伴って、この大会が注目されるのは当然かつ結構なことで、主催者として多数の外来の客を歓迎しております。

岡山国体で地元が剣道部門で完全優勝

  岡山県美作市大原町と津山市の2か所で開催された今年の剣道大会でしたが、岡山県が少年男子、女子、成年男子、女子の4種目すべてに優勝を飾るという抜群の成績を記録しました。


  国体は開催県が予選を経ずにすべて出場できるという特権を持っているほか、開催県自体が力を入れて強化活動に助成してくれるなど有利な点もあり、剣連自体も大変な努力を重ねることになり、過去何年も剣道の総合優勝を重ねてきていますが、全種目優勝という結果にはなかなか出ません。


  剣道における種目は変遷を重ねていますが、現在の4種目になった平成9年以後ではじめて、それ以前の記録を見ても見当たらない快記録です。


  各試合とも立派な内容だったと報告を受けましたので結果をお慶びし、積み上げられた努力に敬意を表するものです。ただこんな独走を許した各県、もっと頑張って欲しいものです。


  なお全般で気になること。使用竹刀の検査結果で、規則の基準に合わない不良竹刀の数は、前年より減少してはいるものの、改善が顕著と言えない状態だということです。とくに先細の不良品が跡を絶たないとのこと。本人の自覚もさることながら、指導に当たる人は何をしているのだろうかと暗い気持ちにならざるを得ません。

剣道殿堂に第二次の9人を推戴・第一期の計画を終える

  選考委員会の議を経て、9人の方の殿堂への推戴を理事会で決定しました。今回加えられた方は、剣道家として桃井春蔵直正、根岸信五郎、齋村五郎、大麻勇次の4氏、特別顕彰者として星野仙蔵、小沢愛次郎、小西新右衞門業茂、小澤寅吉、野間清治の5氏です。すでに推戴した方と併せて24人となり、第一期の推戴作業を終えました。


  現代に伝承された剣道を築いて戴いた先達を顕彰する目的で設けられた剣道殿堂には、これらの方の肖像を武道館の全剣連事務所内の映像博物館に飾ることになります。

剣道功労賞が3名の方に贈られる

  去る10月19日に開催の選考委員会で審議戴き、本年度剣道功労賞3名の贈賞者が、十1月2日の理事会で決定されました。   


  石原勝利氏(熊本県)は剣士また指導者として長年の実績があり、さらに熊本県剣連会長、全剣連審議員も歴任され、剣道の振興に長年に亙り多大の貢献を戴きました。


  児島 克氏(鹿児島県)は剣道、居合道の両道において、剣士また指導者として多くの実績を挙げられたほか、鹿児島県剣連役員として、また全剣連理事、審議員を勤められ特に居合道委員長として居合道の指導的立場で活動されるなど、剣道、居合道の振興に多大な貢献をされました。


  ハワイでの剣道振興に長年努力され、多大の功績を挙げられた赤城 昇氏に剣道功労賞を贈ることになりました。赤城さんは戦後ハワイに渡られた方てすが、医師としての活動の傍ら剣道の指導振興に努力され、剣連会長を十二年に亙って勤められ、ハワイ剣道界の立て直し、確立を進められたほか、国際剣連の理事、監事として尽力戴くなど多大の功績を挙げられました。


  以上の方々への贈賞は、12月3日九段会館において行います。 平成7年に制度が発足してから功労賞贈呈者は合計48名、(現存の方は23名)、またこのうち海外への贈賞者は5名(現存の方は4名)です。

63名の方に剣道有功賞

  同じ日、本年度剣道有功賞授賞の方が決まりました。


  例年どおり各都道府県剣連ならびに関係団体からの推薦者について、選考委員会で選考の上、63名の授賞者が11月3日づけで決定されました。 それぞれ剣道の発展にご功績のある方ばかりですが、顔触れの中には、


  岩手県剣連の役員として尽力された谷藤 誠さん、七十才を越して剣道八段に合格された茨城県剣連副会長の高ア慶男さん、元尾鷲市長で、三重県剣連会長をも勤められた長野勝明さん、長崎大名誉教授の医学者で居合道八段の林 薫さん、和歌山県で全国的に活動された秋山英武さん、元関東学連会長尾上 護さん、社会体育資格認定講習事業の立ち上げに尽力された元全剣連職員の亀沢 優さんなどの方々の名が見えます。

皆さんのご貢献にお礼申し上げ、今後ご健勝に過ごされることを祈念します。授賞者に対する贈賞は、各剣連を通じて行われます。

 本年度少年剣道教育奨励賞授賞者決まる

  昨年に続く表記授賞者は、各剣連の推薦に基づく候補者を選考委員会で審査の結果、296名への贈賞が決まりました。これまでの少年指導への御尽力を深謝すると共に、今後ともご活躍戴くことを改めてお願い申しあげます。贈賞は各剣連を通じて行われます。

3グループの強化訓練をつぎつぎと実施

 本年度の主なる大会を終え、これから種々の強化訓練がプログラムにしたがって進められます。新規に始まる若手剣士の錬成は、52名が参加して、11月24日より、東京・新木場の東京スポーツ文化館において行われます。

断 片

  @秋の剣道審査会への受審者増加


  11月の全剣連の剣道審査への受審者の増加が目立っています。特に28日の八段審査への挑戦者は、1,400人を越す盛況です。六、七段を併せて7,000人を越す受審者の方々のご健闘を念じます。


  A社会体育指導員講習会の縁で誕生したカップル中級に進む


  さる10月7日より行われた大津市での社会体育指導員中級の講習会に夫婦で参加された阿部盛治・裕紀子ご夫妻、聞けば4年前の当地での初級講習会に参加して知り合って結ばれたお2人とのこと。共に合格され、少年指導に当たられるとのことです。今年10年を迎えた社会体育指導員養成事業の生んだ素晴らしいカップルの前途の幸せを念願します。

  B剣道文化講演会迫る


  12月3日の第4回剣道文化講演会が目前になりました。「剣窓」読者はぜひ都合をつけご参加ください。

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